読み物ですけど

東方projectと森久保乃々とその他

無題

ここ最近いろんな作品を見返したり新しく見たりした。折角なので短いけれど感想を残していく。

 

見返した作品

全体的に幼少期に読んだ作品が多くて、その頃には全くわかっていなかった作品の主題や良さを発見してとても面白かった

名探偵コナン(漫画)

1巻から93巻まで一気に読み返したので、最後の方は正直トリックを楽しむというより絵の上手さとか登場人物の名前の由来を想像して楽しんでいた。最近哀ちゃんに関しての情報が更新されたらしいので数年後にまた単行本を揃えたい

犬夜叉(漫画)

奇しくも読み返した直後に新アニメ告知があった。幼少期に読んでいた時かごめの弓引きが自分の中でとても印象的で、弓道を始めたのは犬夜叉の影響であったことを思い出した。昔はかごめと犬夜叉が恋愛関係だと思っていなかったし犬夜叉が桔梗に気持ちがあることも全く気付いていなかったし、話の大筋は覚えていたけれど登場人物の気持ちの機微を理解することで全くの別漫画に思えたので面白かった

・タッチ(漫画)

これも今まで自分の中にあった物とは全く違う漫画になった。まあ幼稚園児が南がかっちゃんよりたっちゃんの方が好きである理由とかわかる方がすごい気がする。今ならたっちゃんに惹かれる南の気持ちも遠慮してしまうたっちゃんの気持ちもわかる。試合の描写が少ないことはそもそも野球がメインの漫画ではないからで、けれど野球が軸にあるのは確かなので描き方が上手いなあと思った

・ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-(漫画)

正直何度読んでも正しく理解できている気がしなくて今回もそうだった。主軸はしっかりしているので、その微妙に理解しきれない感じがある意味の醍醐味なのかもしれないけれど。その点XXXHOLiCはわかりやすくツバサとは対称的で、この二つ全体的にそういうところがあるから考察をきちんとしたらもっと面白いんだよね

古典部シリーズ(アニメ・小説)

米澤穂信先生の作品が大好きなので家にある物はこの機にほぼ読み返した。折木君の変化は誰もが体験したことのある世界の広さを知ることに通ずるのでとても汲み取りやすく肯定的に受け入れられるのだけれど、挫折とか自身の無力さとかもしかしたら自分が本当は空っぽなのではという個の確立の提起をそれまで一見不変で強く描かれている千反田が一手に引き受けていて、こちらまでつらくなるし本当にこうとても……良いですね。

さよなら妖精(小説)

これも最初に読んだときは守屋を退けるマーヤの気持ちがあまりわからなくて近年ようやく読み取れた気がする。守屋君のとにかく何かを成し遂げたいようなふわっとした焦りとか気持ちってこの年齢特有のものがあると思うので、いろんな少年少女に読んでもらいたいし教科書に載せてほしい(?)

・小市民シリーズ(小説)

この作品もちょっと捻くれた時代を過ごしたことがある人には致命的なまでに刺さるものがある。彼ら、まあ自分たちでも気づいて結局小市民に対する一つの区切りを付けてはいるけれど、迂闊な子(瓜野君とか)を見下しに見下しているしそういうめちゃくちゃ人間くさいところが愛おしい

・本と鍵の季節(小説)

果たして松倉君は図書室を訪れるのか、自分はどちらかというと訪れずにいてほしいのだけれど人間関係がそこまで冷たいものだとも思いたくない。互いに相手を見る時に重きを置く部分が異なっているので、堀川君から見た松倉君は大人に見えるらしいけれど松倉君は堀川君を羨んでいる、この何とも言えない関係を外から見ている側としてはもどかしくて仕方ないしじわっと残る余韻がなんとも

カードキャプターさくら(アニメ)

さくらちゃんの世界には否定が一つもなくて本当に心地いい。こんな世界で生きたい。そういえばさくらちゃんの星の力って、闇の力に対してなぜいきなり星?というところがあったけれど月も太陽も内包するのがほしだからなんだね。この二者とは対等(ともだち)でありたいさくらちゃんにとって星の力はまさしくそれにあたるので尊い(作者そこまで考えてないと思うよ)

SHERLOCK(ドラマ)

数年前リアルタイムで見ていたのだけれど、映像がとてもよくてたまに見返したくなる。現代版シャーロック・ホームズとして完成されすぎていてなんというか何も言うことがない。新シリーズあるのかな。あってほしい

結婚できない男(ドラマ)

自分はあまりドラマとか映画を見ない方なので語るのは烏滸がましい気もするけれど、この作品は見ていて楽しいので良し!(?)。桑野みたいな偏屈な生き方に多少自分と重なる部分があるので、視点を広げる意味では貴重。ガリレオ(小説・ドラマ)の湯川先生とかもそうだけど偏屈で面白いね(冷めた目で)って言われるような人物像に憧れてしまう節があるので、それも超越した一周回って小市民みたいな人になりたい(どういうこと?)

 

新しく見た作品

・青のフラッグ(漫画)

現代らしい疑問と回答とそれに対するさらなる疑問を直接的に記述していて良作だった。テーマも非常にわかりやすいし今進路選択で迷っていたり生きづらさを感じる子に触れてほしい

・シメジ(漫画)

シミュレーション1ってこれは巻数の表記ということでいいんですよね(?)。つくみず先生の独特な世界が存分に表現されているので良かった。謎のオブジェクトとか終末旅行のときにもよくあったからそういう世界観なのかなと最初は思っていたけれど、最後の話で日常漫画の皮を被った別物では?という感じが出てきて続きがすごく気になる。次巻がでたらすぐ買います

ぽんこつポン子(漫画)

ほのぼの日常漫画なのに密かに物悲しさを帯びていて今の日本の風景だからこそ出せる独特の哀愁がとても好き。ロボットは感情を持つのかという問いが一貫して与えられていて、読者からしたらそりゃあるんだろうなあと思わされる事がなんとも不思議

・虚構推理(漫画・アニメ)

内容はそこまで自分の好みではないのだけれど、絵がツボにはまったので。というか鋼人七瀬編が冗長気味なだけで、日常短編の方はキャラも生き生きしていて良い

僕だけがいない街(アニメ)

質が非常に高くてすごく良かった。数年前方方でこの作品の名前を目にしていたのだけれど納得。話の内容ももちろん良いのだけれど、それよりタイトルを含めて完成になるというか「僕だけがいない街」がそんな意味になるとは思わなくて非常に感心した。平和を冀求する主人公の揺るぎない意志も、大抵の人が持っている感情を起点にしているので置いてけぼりを食らわずに感情移入できるのが良い点。まあ少し気になるのが「したっけ」は挨拶というより接続語として使うものだと認識していたのでそこだけ台詞が浮いて聞こえてくすぐったい感じであった。え、挨拶で使います?調べたら普通に使うらしいので世の中の広さを感じた

Iの悲劇(小説)

途中ずっと感じさせられるじわじわとした不安が最後に一番最悪な形で爆発して、読了後の衝撃が非常に大きい。ボトルネック(小説)もそうだけれど、こういう脱力感と虚無感と無力感を感じることができる作品は素晴らしいと思う。人の数だけ正義があるみたいなのを認識させられて自分のような薄い人間にはとても勉強になる

・偶然の聖地(小説)

脚注システムがすごく好きというか自分も創作でやりたい!!!!自分は物語にメタ要素はいらないと思っているのだけれどこういう上手い形でされるとすぐに虜になってしまう。物語と現実の境目があやふやでとけて最後にはしっかりと創作物として成立するところが非常に気持ち良い。主人公の性別とかがノイズにならなくて、しかもそれが意図的に為されている点とかもめちゃくちゃ良い

スピノザ よく生きるための哲学(哲学入門書)

スピノザの方法(哲学入門書)

哲学やらなければという使命に駆られたので昔投げたスピノザから、とりあえず入門書を読む気になって読んだ本。正直こういうことを語りだすと後々恥ずかしくなるし頭の悪さが露呈してしまうので読んだという記録だけ残しておく。次にデカルトに行くかカントに行くか迷っているけれど時間はたくさんあるので手を止めずにいろいろな思想に触れていきたい

 

番外編

・Baba Is You(ゲーム)

オブジェクト指向倉庫番パズルゲーム(ニコ動大百科より)。基本はTEXT(たとえばBABA(白いネコみたいなキャラ)とかWINとかFLAGとか)がオブジェクトで存在していてそれらが組み合わさってルールを作っているのだけれど(BABA IS YOUとかFLAG IS WINとか)、各ステージごとにルールが異なっていてクリアするためのエンティティも毎回違う(○○ IS WINの○○がゴール的な扱い)。自分が操作できるエンティティでそのTEXTを動かしてルールを変えたり新しく作ったりしてクリアするのが基本の流れなのだけれど、そのルールの組み換え・組み立てが素晴らしく楽しい。正解から逆算して考えていくことでルールの組み立て順序の流れが見えるのだけれど、その時どれだけ俯瞰して考えられるかが大事なので一度深みにはまるとしばらく正解が思いつかなかったりする。そうして不貞寝したら次の日あっさり解けたり夢の中で解けたりする(自分は夢の中で2回解いた。睡眠学習は夢ではない)。

このどこまでもメタ視点が根幹にあるゲーム、ゲームの奥地に行けば行くほどより高度なメタゲームになっていくので非常に興奮する。たまにルールの並び替え自体が煩雑で面倒に感じるステージがあったりするのだけれど、正直それくらいご愛嬌である。ステージ数は3桁を超えるのでやりごたえもあり毎日ちまちま進めるのに持って来いのゲームです。自分はこのゲームが好きすぎて最後の数問は終わるのが嫌で嫌で1日1ステージしかやらなかった。最後の演出を見届けた後はしばらくの間喪失感と虚無感でたまらなかった。それくらいはまる人にははまるゲームなので、もし少しでも興味があったなら是非ゲーム紹介ページを見てそのまま購入ボタンを押してほしい。損しないからぜったい!!!